ZMPニュース > ZMP、THK・日本電産シンポ・東京藝術大学と 物流支援ロボット「CarriRo(キャリロ)」を共同開発

News

 

ZMP、THK・日本電産シンポ・東京藝術大学と 物流支援ロボット「CarriRo(キャリロ)」を共同開発

物流支援ロボット「CarriRo(キャリロ)」

物流業界においては、少子・高齢化に伴う若年労働者の減少により、慢性的な人手不足が課題となっております。このような中、女性や年配の方でも負担が少なく働ける労働環境が求められております。

「CarriRo」は、荷物の運搬に用いる台車にロボット技術を適用、(1)負荷を軽減するアシスト機能、(2)作業員についてくるかるがも機能、(3)指定したエリアを自動で移動する自律移動機能、を搭載、これらの機能により、作業員の負荷の軽減、また、運搬量の増加や運搬の自動化による生産性の向上が見込まれます。また、市街地に溶け込むデザインで、新しいワークスタイルを提案、新しい労働力を取り込むことで人手不足の解消に貢献致します。

本製品は、コアとなる機構を機械要素部品大手のTHK株式会社と日本電産シンポ株式会社、ロボット技術をZMP、工業デザインおよびワークスタイルのデザインを東京藝術大学が担当。物流業界に、従来にない新しいワークスタイルを提案致します。

 

本製品は、本年秋をめどに、物流会社向けにサンプル出荷を開始し共同で実証実験を行い、2015年中に約40万円(6年リースで月々7千円程度)で販売します。

2020年に開催される東京オリンピックでは競技場での機器や資材、飲食の搬入などのロボットとして提案をしていきます。

 

【主な機能】

(1)アシスト機能

手押しレバーを軽く押すと、ロボット台車が前進し、重たい負荷を軽減しアシストしてくれます。

 

(2)かるがも機能

作業員の後続をロボット台車が追従します。作業員は、台車を押さずに移動が可能です。電話や端末操作をする場合は、作業員についてくるモードに変えられます。

 

(3)移動ルートを教示(自律移動)

ビーコン付ポールを自律搬送したいエリアに設置し、最初に作業員が必要なルートをロボット台車を押して覚えさせます。以降は、ロボット台車は教えられた経路を自動で移動し荷物を搬送します。

 carriro_assist carriro_karugamo carriro_autonomous

左:アシスト状態/中:かるがも状態/右:自律移動(イメージ)

【目的】
・手押し台車をロボット化することによって、人手不足を解消と生産性向上を図る。
・女性、年配者の作業者でも負担が少なく働ける労働環境の改善に寄与する。
<想定される使用場所>
・集配所: 同じ区間を往復する作業の大幅削減
・中規模倉庫: 運搬経路の変更に柔軟に対応可能

carriro_team

CarriRo開発チーム

【THK株式会社について】 

http://www.thk.com/jp/

本社:東京都品川区 代表取締役社長:寺町 彰博

THKは、機械の直線運動部の基幹部品であるLMガイド(Linear Motion Guide:直線運動案内)を1972年に世界で初めて開発した機械要素部品メーカーです。直線運動における「ころがり」化を実現したLMガイドは、これまで工作機械や産業用ロボットなどの様々な機械や生産ラインの自働化などに利用され、それらの高精度化、高剛性化、高速化に不可欠な部品として世界のものづくりの発展に貢献してきました。

最近では免震・制震装置、医療機器、自動車部品、風力発電といった民生品分野においても採用が拡大しております。

 

【日本電産シンポ株式会社について】

 http://www.nidec-shimpo.co.jp/index.html

本社:京都府長岡京市 取締役会長 永守 重信 代表取締役社長 西本 達也

日本電産シンポは、1952年4月、京都に我が国初の「無段変速機」メーカとして誕生しました。以来技術の錬磨に努め「トラクション技術分野」で世界トップレベルの技術を確立することができました。

日本機械学会賞の3度にわたる受賞、数々の発明賞が当社技術レベルを実証しております。

そして現在では、市場で高い評価をいただいておりますサーボモータ用減速機(エイブル減速機)とその駆動技術を中心に、電子制御技術と計測技術を融合させた幅広い技術対応で、日々進歩するお客様のニーズにお応えしております。

 

【東京藝術大学について】 

http://www.geidai.ac.jp/

東京藝術大学は1879年に創設されたわが国唯一の国立系総合芸術大学です。

●ロボットと芸術表現について

芸術、デザインの表現活動においても、ロボットテクノロジーは今後欠かせないものになるでしょう。絵の具や粘土で多くの名作が創作されてきたように、ロボットテクノロジーによって新しい芸術が芽生える時代です。特に工業デザインの分野はその先陣を切って走り出す役目を担っています。人間工学というハードをつくりだす科学も製品の質の向上においていまなお重要ですが、ロボットテクノロジーは人と製品の間の知的な関係を構築するソフトとしてわれわれの生活に今後深くかかわるものです。ロボット・イコール・ヒューマノイドというイメージが定着していますが、工業デザイン専門の立場からは、掃除ロボットのように、機能にふさわしい形を追求することが何より重要と考えます。ちなみに自論ですが私たちが生活ではじめて接したロボットは約35年ちかく前に発売された温水洗浄トイレでしょう。そしてそれは日常化し誰もロボットとは認識していませんがこうした透明性がロボットデザインの目指すところです。このロボット台車『キャリロ』もそんな存在になってくれることを期待しています。この製品が物流の世界で鍛えられ、生活インフラとして定着することは、高齢化社会を明るくする上でもとても大切なことと考えています。(東京藝術大学美術学部デザイン科 准教授 長濱雅彦)

【デザイナー紹介】

長濱 雅彦(ながはま まさひこ)

東京藝術大学 美術学部 准教授

日経デザイン記者を経て、1990年長濱デザインオフィス設立。生活用品、自動車関連用品、スポーツ用品プロダクトデザイン及びデザインコンサルティング業務。ジャンルにとらわれない広義なデザイン活動を展開。現在、東京芸術大学美術学部デザイン科准教授。

近年の主な仕事は、「ゴルフブランドPRGRのクラブデザイン」「ボーイング737のラバトリー」、「床ずれ予防機器メディエア」(Gマーク受賞)、「木曾漆器産地との共同デザイン事業」(ミラノサローネ出展)「2013 ゴルフクラブegg FW」(Gマーク受賞)自転車競技のデザイン「ガールズケイリンウエア」「自転車競技日本代表ナショナルジャージ」など。